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役員報酬は節税の基本
個人事業主の場合、自分の給料(=所得)は経費になりません。
しかし会社(法人)の場合は、社長の給料を損金に算入することができます。つまり、費用として認められるのです。
もちろん、この場合でも社長個人に所得税がかかってきますが、給料なので給与所得控除が適用でき、節税になります。
中小企業では社長が役員の給料を自由に決めることができるケースが多いと思います。しかし、自由に決められると言っても、毎月変えられるわけではありません。社長の給料(役員報酬)を変更できるのは、原則として決算から3ヶ月以内です。「今年はちょっと儲かったから今月の給料上げよう~」はできません。決算から3ヶ月の間に、「今年はこれくらい儲かりそうだから給料はこれくらいにしとこう」という決め方になります。予測して、先に決めておくことしかできません。
「今年は思ったより儲かっちゃった、こんなことなら給料増やしておけばよかった」とか「売上激減したわー給料減らしておけばよかった」てな具合になるわけですが、この辺は結果論なので仕方ないところです。
役員の給料をいくらにするか?は、税理士と相談して決めるのがオススメです。一番節税になりそうな額を提案してくれると思いますよ。
目次
そもそも役員とは何ぞや
会社の役員、例えば取締役とか監査役、もちろん社長(代表取締役)もそれにあたります。しかし役員と言っても、法人税法と会社法では役員の範囲が異なります。法人税法の方が役員の範囲は広いんです。
法人税法上の役員に含まれるもの
1.会社法上の役員(取締役、監査役、会計参与など)
2.使用人以外で、会長や副会長、顧問、相談役など、会社の経営に従事している人(みなし役員)
3.同族会社の使用人であっても、次の要件を全て満たす人で、かつ、実質的に法人の経営に従事していると認められる人(みなし役員)
- 株主グループの所有割合が大きいものから順位をつけ、第一順位から第三順位の株主グループの所有割合の合計が初めて50%を超える場合に、その使用人がその株主グループのいずれかに含まれている(50%基準)
- その使用人の属する株主グループの所有割合が10%を超える場合(10%基準)
- その使用人と配偶者の所有割合が5%を超える場合(5%基準)
節税の観点で役員を考えるなら、法人税法上の役員がどれに該当するのかをチェックしておかないといけません。「役員だと思って給料払ってたけど損金算入できなくて節税にならなかった」なんてことになってしまうと損です。
登記簿上は役員でなく使用人の立場であるのに、法人税法上の役員とみなされる場合があります。特に、社長の奥さんがこれに該当することがあります。
役員の肩書きが付いてなくても役員報酬で節税できることがあるので、こういった節税テクニックは税理士が専門ですから、自社の場合に適用できるかどうか相談してみるのもアリですよ~。