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帳簿は5年間保存しておきましょう
確定申告の際、様々な書類を作るでしょう。その際の「帳簿」は5年間残しておかなければなりません。これは「その方が良い」というものではなく法律によって定められているのです。
また、法律云々を抜きにしても5年間残しておくことが自分の身を守ることにもなるのです。
税務署からの連絡の有無
確定申告に関するホームページを見ていると、まるで税務署がすべてのことを見ているかのように書かれています。そして、「だからこそ税理士に」と最後にリンクが張られていて、結局は税理士に誘導するサイトだった…なんてケースも多いでしょう。
税理士がお客を集めるためのホームページで「適当でいいですよ」などとは言いません。現実的には税務署とて暇ではありません。確定申告の書類を出してすぐに一枚一枚がっつり目を通すようなことはしません。
特に所得が低い人に関しては、いわば不正していたとしても取れるお金など多寡が知れています。それよりも高額所得者の方に「何も無いのか」をチェックします。
とはいえ、そちらもどうしても時間がかかります。一年後、あるいは二年後に「こんな感じになっていますけど税務署まで来てください」といった説明をされるケースもあるでしょう。
そのため、帳簿は残しておいた方が良いのは言うまでもありません。帳簿を残しておけば「こうです」と税務署で説明出来るからです。
帳簿とは?
確定申告に慣れていない人にとっては、そもそも「帳簿」がどのようなものなのかよく分かっていないのではないでしょうか。
言葉の響きから、しっかりと作成しておかなければならないものだと思っている人もいるかもしれませんが、実際には「どこでどのように使ったか」を表していれば良いものなので、手書きであっても何ら問題ありません。
帳簿というくらいだから、エクセルなどでしっかりと作っておかなければならないのではと思っている人もいるかもしれません。
確かにエクセルだけではなく、確定申告のソフト等できっちり作っておいた方が断然見やすいでしょう。
ですが帳簿はあくまでも「記録簿」ですので、手書きであれ印字されたものであれ、使途が分ればそれで良いのです。
帳簿がない場合?
何らかの間違いや、あるいは転居した際についつい帳簿を紛失してしまった…そのようなケースもあるかもしれません。
5年間保管しておくべき帳簿を紛失したらどうなるのか。法に問われてしまうのでは…と恐れている人もいるかもしれませんが、こちらはいわば「運次第」になります。
先にもお話した通り、確定申告書を出した際、税務署がチェックして何もなければそれで終了ですし、何かあるのではないかと思って呼び出しがかかればそこで帳簿を見せてお話することになります。
ですがそこで帳簿がなければ、シビアではありますが「証拠がない」になりますので、経費等は「0円」にしかなりません。そのため、税金が一気に跳ね上がります。これだけを聞けば大変だ…と思うかもしれませんが、記録がない以上、「経費がいくらだったのか」を証明する手立てそのものがないのです。
だからこそ、法律云々ではなく必ず残しておきましょう。
決して難しい話ではない
「帳簿」という響きから、どうしても難しいものだと感じてしまう人もいるかもしれませんが、決して難しいものではありませんし、5年間と言っても一般的には個人事業主であれば大抵はいろいろな記録を残しておくものです。
但し、いろいろと捨ててしまう人もいるかと思いますので、自身の帳簿に関しては捨てないようにしましょう。「法律だから捨てない」ではなく、「自分の所得や経費の証明」として残しておくようにしましょう。
まとめ
帳簿に関しては分からない部分も多々あるかと思います。確定申告に慣れている人であれば常識だと理解していることであっても、まだまだ確定申告に慣れていない人にとっては、そもそも何をどうすれば良いのかさえ分からないでしょう。
ですが、「帳簿」とは確定申告用紙のような形式ばったものではありませんので、他人が見て「そうなのか」と理解出来るものであれば良いのです。個人事業主やフリーランスの方々は自分の身を守るものにもなりますので、必ず残しておくようにしましょう。