- Home
- 仕訳・経費・節税対策
- 洋服を経費で落としたい!経費にできる服飾雑貨とは?
洋服を経費で落としたい!経費にできる服飾雑貨とは?
毎日着るものを経費で落とせたら…
ビジネスパーソンとして、勤務中の身だしなみも仕事の一つ。見た目の印象次第でクライアントの返事が左右されることも、人間ですからないとは言い切れません。身だしなみは人となりを表すとも言われますし。
ですが、毎日の服装や持ち物は収入が安定しているとは言い切れない個人事業主にとっては小銭ではありません。もし仕事用の洋服や持ち物を経費で落とせたら毎朝鏡の前で悩む時間も減るかもしれません。
経費計上できる可能性のある衣装や服飾雑貨などにはどのようなものがあるのでしょうか。
計上可能な職種と衣服
例えば建築関係の一人親方などは、建築現場で作業着着用が義務付けられています。この作業着は普段私服として着用する人はほとんどいないでしょうし、着用義務があるので仕事をするにあたって必要なものです。この場合は「消耗品」や「雑費」として経費計上できるでしょう。
芸人やエンターテイナーなどの業種も、ステージ衣装を用意しますね。お客様と区別がつかなくてはその時点で目を引かず数%のお客様を取り逃がしてしまいますから。
この場合も「消耗品」・「雑費」として計上可能でしょう。ただし、普段着まわせるようなシンプルなものではなく、あくまでも「業務上必要な」というものが原則ですね。
ということは、コスプレを生業にしてそれで生計を立て、かつ開業届を出していればコスプレに必要な衣装や小物・化粧品なども理論上経費で落とせることになります。まさに趣味を仕事にする、ですね!
また、企業名や事業名・プロジェクト名などをプリントしたTシャツなどの衣装も計上可能ですね。この場合、その事業を行うため事業主や従業員がその場で着用するのであれば「消耗品費」または「雑費」、自分たちも着用するが、提携企業やグループなどに宣伝を兼ねて配布する場合配布分は「広告宣伝費」、自分たちも着るが商品としても販売する場合の販売分は「仕入」と仕訳を分けることになるでしょう。
このように、職種・業種によって「業務上必要」とみなされれば、それは洋服であろうがアクセサリーであろうが理論上は「消耗品」や「雑費」などで経費計上できることになります。
しかし、それがあまりにも大量になってくると「私生活でも使用しているのではないか」と疑いをもたれることは間違いないですね。
あくまでも「業務上」の範疇を超えない様気を付けましょう。
ビジネスで使用する小物は経費で落としやすい
一方で衣服以外で経費計上できるものとしては、パソコンや書類などを入れて運ぶためのバッグなどは経費で落としやすいでしょう。こちらもそれぞれの名目がはっきりしていればカッチリとしたビジネス用のかばんではなくとも経費として認められるでしょう。
なぜなら、ビジネスにも種類があるので一概に一般的に使用しているパソコンバッグやフォルダーバッグが適切とはいえないからです。業務としても使用目的が合っているなら、ハンドバッグでも旅行用のトランクでも比較的認められやすいでしょう。
「ビジネス用」という形ではなく、「どういうものを」「どういった場面に」「どのように」使っているかが事業用かプライベート用かの判断の分かれ目です。
かといって高級ブランドのものや必要以上に高額なものはビジネス目的から離れてしまうことがありますので注意が必要ですね。
「富裕層のお客様に営業に回るのに必要」といってバーキンを経費で落としても、税務署は簡単に認めてくれるかと言えばそこまでは保証できません。
女性の化粧品などはどうでしょう。美容系のお仕事やタレント業などの方は「化粧をすること」も業務の一つであるといえるのでこちらは計上しても問題ないでしょう。
「雑費」などにあたります。しかし、通常「化粧品」はビジネスの場だけではなく日常でも使用するものとして考えられてしまうでしょう。先に挙げた特殊な職業以外では計上しない方が無難といえます。
経費で落とすなら
一般的に、男性のスーツなどは業務上必要であっても経費で落とすのは少々難しいとされていました。それは、男性は様々なシーンでスーツを着用しなければいけないことがあるからです。
スーツと一口に言っても礼服から標準服まで幅広くありますが、基本的に黒のスーツであればよほど大切な行事でない限り着まわせてしまえるのです(礼儀としてはよろしくありませんが)。ですので、そもそもスーツはかしこまった場に着ていくものであって、業務上必要か、と言われると必ずしもではない、という返答をされてしまっても反論はできないのです。
最近ではクールビズや私服出勤の日を設ける企業があったり、ネットワーク系の企業などではカジュアルスタイルOKでもはやスーツ着用はほとんど義務ではありませんね。
このようにスーツは「絶対必要」な存在ではないがゆえ、経費計上は難しいとなっていました。スーツに社のロゴやプロジェクト名を入れて経費で落とす強者はなかなかいないでしょうから。
しかし、今までに述べてきたことから「どうしても業務上必要で」かつ「ビジネス以外には絶対に着用しない」という根拠があれば計上は可能になります。
最近はこの「スーツ」も経費計上することが容認されてきている傾向にあります。
ですが、あくまでも「業務上必要な」「業務以外で使用しない」が何事も前提です。節度とルールを守ることが、為になる確定申告に繋がることを忘れずに。