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老後の蓄えもできて非課税の「確定拠出年金」は節税にもってこい!?
新しい形の年金「確定拠出年金」とは?
厚生年金や国民年金は、働いているほとんどの人が加入している老後の蓄えです。しかし、昨今の高齢化や社会福祉の状況からいうと、今現役で働いている世代はリタイア後にもらえる年金額は今の基準よりぐっと下がるという見通しが確実視されています。そんな時代に新しい年金の形がいくつかできてきました。厚生年金や国民年金を「公的年金」というのに対し、個人個人で契約して掛け金や積立金を支払っていく「個人型年金」とよばれるものです。
その中でも、株式投資のように掛け金を国債や投資に運用できる個人年金を「確定拠出年金」といいます。この確定拠出年金は、掛け金を運用して配当を得ることができるので、資産運用が得意な人は積立型の個人年金よりもいい利回りで老後に受け取れる金額を増やすことができるのです。
最近では大企業もこの確定拠出年金を扱うところが増えてきました。勤めている企業で「企業型確定拠出年金」取り扱っていなくても、証券会社や証券を扱う銀行で「個人型確定拠出年金」に加入できます。
確定拠出年金を掛けると得をするって本当!?
ですが、この運用型の確定拠出年金は株式投資やFXなどの資産運用と何が違うのでしょうか?まったく同じであれば同じ額を株式やFXでも得も損も変わらないのでは、と思いませんか?
この確定拠出年金、実は税制面の優遇がとても多いのです。株式投資であれば配当や売却益に課税されますが、確定拠出年金はもとの掛け金の倍になろうが3倍になろうが非課税なのです。利益が出たときも非課税なら、増やして年金として受け取るときにも非課税です。うまく運用して老後に1,000万円受け取っても1億受け取っても税金がかかってこないのです。株式でそれほどの利益を出したら、課税額がいくらになるかは計算したくありませんよね。
そして、掛け金として支払った金額も非課税になります。掛け金が非課税ということは、1年に掛け金として支払った分が課税所得から差し引かれるため、老後にお金を受け取るときだけでなく今現在から節税に役立つというわけです。
さらに、株式の知識はないから運用なんてできないと思う方も必見なのが、確定拠出年金は株などのハイリスク運用だけでなく、定期預金や国債などローリスクの運用方法も選べるところです。定期預金や国債をメインにかけておくと節税しながら他の積み立て型個人年金と同じ蓄え方ができるのです。確定給付型年金は受け取るときには一時所得や雑所得の課税所得になるので、同じ積み立てをするならリターンを求めなくても定期預金や国債など積み立てのような運用の仕方ができる確定拠出年金の方がお得と言えます。
確定拠出年金のデメリットを知ろう
しかし、リターンがあるということはやはりリスクや注意点もあるのが世の常です。確定拠出年金の注意点は、大きく2つです。一つは、掛け金を運用して増やせるとうことは、運用に失敗すると受取額が掛け金より少なくなってしまうということ。もう一つは、通常の個人型年金は中途解約ができるのですが確定拠出年金は中途解約ができない点です。運用してきた額は契約時に決めた満期にならなければ受け取ることはできません。積み立て型の保険や年金のように、お金が入用になったからといって解約して現金化することができないのです。
そのような注意点をしっかりと理解したうえで運用すれば、確定拠出年金は運用益も出て節税になる強い味方になりますよ!